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教えて!相続先生「マンションの評価が変わるってほんと?」

2023/09/22 [FRI]

 そうなんです。相続税評価においてマンションは時価と相続税評価額との差額が大きく乖離しており、令和5年度与党税制改正大綱でも「相続税におけるマンション評価方法については相続税法の時価主義の下、市場価格との乖離の実態を踏まえ、適正化を検討する」と明記され、その後有識者会議が開催されいよいよパブリックコメント段階になっており令和6年1月から財産評価の見直しとなりそうです。

 

 私達税理士が相続税の節税を考える場合、養子縁組や生命保険など色々な方法を考えますが節税効果が高いのが不動産を取得する事です。国税庁の資料によると平成30年でマンションの相続税評価額と市場価格との乖離率(市場価格÷相続税評価額)は2.34倍でこれは市場価格が仮に1億円とすると相続税評価額は約42,735千円(1億円÷2.34)となり差額57,265千円相続税評価が下がる事になります。

 ちなみに一戸建ての乖離率は1.66倍で市場価格が1億円とすると相続税評価額は60,240千円(1億円÷1.66)となり差額39,760千円相続税評価が下がる事になります。

 

 今回国税庁は上記一戸建ての乖離率1.66倍までは認める考えでマンションは2.34倍と0.68倍高いのでこれを是正し、評価を見直す予定です。

 従って、評価水準(相続税評価額÷市場価格)で見た場合、1÷1.66で約60%となる為評価水準がこの60%を上回る場合には補正なしとし、評価水準が60%を下回る場合のみ評価額を補正する予定です。

 

 この補正の計算式ですが下記のようになる予定です。

 

現行の相続税評価額×マンション一室の評価乖離率×最低評価水準0.6(定数)

 

※上記計算式の評価乖離率は下記のようになります。

①×△0.033+②×0.239+③×0.018+④×△1.195+3.22

  ①は当該マンション一室に係る建物の築年数

  ②は当該マンション一室に係る建物の「総階数指数」として「総階数÷33(1.0を超える場合は1.0」

  ③当該マンション一室の所在階

  ④当該マンション一室の「敷地持分狭小度」として、「当該マンション一室に係る敷地利用権の面積÷当該マンション一室に係る専有面積」により計算した値

 

なかなか理解に苦しむ計算式で令和6年から節税の意図がない被相続人がたまたまマンションを所有していても評価水準が60%を下回っていた場合には上記計算をしなければいけないので、最終的な財産評価がどうなるのか気になるところです。

 

 広島総合税理士法人