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教えて!法人先生『時価以外の譲渡での自己株式取引の処理~3.高額取引編~』

2026/03/23 [MON]

《自己株式の相対取引での時価と譲渡金額の差額は、法人株主のみなし配当なの? 株式譲渡損益なの? 経済的利益なのか?》

 

 法人税法第24条(みなし配当の規定)の「金銭その他の資産の交付を受けた場合」とは、「時価」なのか?「金銭等のみ」なのか?

 これを図解すると次の図で、塗りつぶし部分は何を構成するのかという疑問です。

(注)以下の見解は、個人的見解によるものであることを申し添えします。

 

 

 

☆自己株式の高額取引

【事例】自己株式を時価より高い対価の額で取得した場合

  ・自己株式の時価     10,000円

  ・取得(買取)金額   13,000円  

  ・資本金等の額       5,000円 

  ・売却法人の帳簿価額   6,000円

 

☆通常取引の場合

(自己株式取得法人の処理)

   資本金等の額 5,000 / 現金 13,000

   利益積立金  8,000 /

  ※みなし配当の源泉税は省略。仕訳は法人税の考え方でしています。

 

  自己株式を取得した場合の取扱いは、税法検討編の(1)自己株式取得の検討、(3)みなし配当の検討のとおり、自己株式の取得に時価との差額という概念はなく、買取金額ベースで計算すると考えられます。

 

 

(売却法人株主の処理) 

 株式売却法人側としては、株式譲渡損益、みなし配当の処理について、税法検討編の税法検討編の(1)自己株式取得の検討、 (2)有価証券の譲渡損益の検討及び(3)みなし配当の検討を考え方で処理すると、次による処理になると考えられます。(自己株式取得法人のみなし配当金の計算は、買取金額により計算する。)

 

     現金    13,000 /  有価証券    6,000

     株式売却損  4,000 / 受取配当金 8,000

                          /    受贈益   3,000

 

 買取金額13,000円ですから、みなし配当8,000円(13,000-5,000)が計算されます。

 売却法人の有価証券の譲渡価額は、時価ベースで計算しますから、みなし配当を控除した2,000円(10,000-8,000)となり、株式売却損は4,000円(2,000-6,000)となります。

  自己株式の時価と買取金額との差額は、経済的利益を構成すると思われます。

 

★例外取引の場合

 買取金額のうち時価を超える部分(3,000円)が、明確に贈与(意図的な利益供与)と認められる場合

 

(自己株式取得法人の処理)

   資本金等の額 5,000 / 現金 13,000

   利益積立金  5,000 /

   寄附金    3,000 / 

  ※みなし配当の源泉税は省略。仕訳は法人税の考え方でしています。

 

 時価で自己株式の取得があったものとして、みなし配当(10,000-5,000)、資本金等の金額を計算することになります。

 3,000円(13,000-10,000)部分は、売却株主法人への寄附金となります。

 

(売却法人株主の処理) 

 みなし配当を贈与部分を除いた、時価で計算する場合…

      現金    13,000 /  有価証券  6,000

      株式売却損  1,000   / 受取配当金 5,000

                             / 受贈益    3,000

 

 みなし配当は、贈与部分を除いた時価10,000円で計算し資本金等の5,000円を超える部分で5,000円(10,000-5,000)となります。 

 売却法人の有価証券の譲渡価額は、時価ベースで計算しますから、みなし配当を控除した5,000円(10,000-5,000)となり、株式売却損は1,000円(5,000-6,000)となります。

    時価と買取金額との差額3,000円は、自己株式取得法人からの寄附金の受取となります。

 

 

教えて!法人先生『時価以外の譲渡での自己株式取引の処理~1.税法検討編~』

教えて!法人先生『時価以外の譲渡での自己株式取引の処理~2.低額取引編~』

 

広島総合税理士法人